ガチャに外れた。

さいとうれい & 齋藤真行

Book 7 of 齋藤真行

Language: Japanese

Publisher: kindle

Published: Feb 5, 2023

Description:

「・・・俺は、親ガチャに外れた。 父親はアルコール中毒で、母親はうつ病だった。 友達、容姿、就職ガチャにも俺は外れた。 生まれですべてが決まってしまうなんて、 こんな理不尽な世界は生きるに値するのか・・・」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 生まれた家庭や育つ環境を、だれも自ら選ぶことはできません。 それなのに、その一点が違うだけで、人生で享受するものに大きな差が出てしまいます。 おもちゃの詰まった「ガチャガチャ」にコインを入れたとき、 どうすることもできない形でもらえるおもちゃが違ってしまうように、 自分の生きる環境はデフォルトとして問答無用で設定されてしまっています。 恵まれた人は人生を謳歌できるかもしれませんが、 その負の影響に生涯苦しむ人もいます。 それぞれ、享受する富や環境が最初からあまりに違ってしまっているこの世界で、「幸福になる」ことなど、できるのでしょうか。 もしそれができるとするなら、どんな風にこの世界を見ればいいのでしょう。 「ガチャ」という言葉に象徴される、各自にはコントロールできない生まれや育ちによって人生が決まってしまうなら、 ガチャに外れた人は幸せになることができないのでしょうか。 本書は、半生において「ガチャに外れた」と感じている中年男性の〈俺〉が、心の変化をへてこの世界を受け入れるようになっていく様を描いています。 「ガチャ」によって決まるこの世界の理不尽さに悩んだり、これからのことを不安な思いで考えているとき、新しいまなざしで目の前の世界を見る可能性について、模索しています。 この世界が生きるに値するところなのか、悩んでいるときに読んで頂きたい〈大人のための絵本〉です。